”納税”という堅いコトバで、ちょっと警戒しますよね。確かにやってみるまではハードルが高いイメージでした。
初めての時は、何から手をつけていいのか分かりませんよね。
こちらの記事では、入門編のような形のふるさと納税のやり方の簡単ガイドを作り、ふるさと納税の大まかな流れを解説いたしました。
最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
*確定申告についての追記あり(2021年3月)
本記事の内容
- ふるさと納税の目的
- ふるさと納税 寄附のやり方【4つの手順】
- 代表的な納税サイトの紹介
- 寄附金の税額控除の申請について
ふるさと納税のキホン
ふるさと納税とは、簡単に言うと、応援したい自治体に寄附をすると、そのお礼として自治体から特産品が送られるというシステムです。
特産品の代わりにサービスを受けられるという自治体もあります。
例えば、こんな体験チケットとか。。。本当に色々あります。
特産品が送られて来るだけではお得にならないのですが、税制上の優遇があるというメリットも合わせるとお得になります。(地方の名産品を安く手に入れられる。)
どんな人が寄附できるかと言うと、まず前提として、税金を納めていることが条件になります。(正確に言うと、寄附自体は誰でもできますが、税金を納めていないと税額控除の申請はできないです。)
そして寄附した後に決められた手続きをすることで、寄附金額から自己負担額の2000円を引いた分が、税金から戻ってきます。(ただし上限があるので注意!)
ふるさと納税 限度額 早見表
共働き夫婦 | 専業主婦(夫)の夫婦 | ||||||
給与収入 | 独身 | 子なし *1 | 子1人 *2 | 子2人 *3 | 子なし *1 | 子1人 *2 | 子2人 *3 |
300万円 | 2万8000円 | 2万8000円 | 1万9000円 | 7000円 | 1万9000円 | 1万1000円 | —- |
400万円 | 4万2000円 | 4万2000円 | 3万3000円 | 2万1000 | 3万3000円 | 2万5000円 | 1万2000円 |
500万円 | 6万1000円 | 6万1000円 | 4万9000円 | 3万6000円 | 4万9000円 | 4万円 | 2万8000円 |
600万円 | 7万7000円 | 7万7000円 | 6万9000円 | 5万7000円 | 6万9000円 | 6万円 | 4万3000円 |
700万円 | 10万8000円 | 10万8000円 | 8万6000円 | 7万5000円 | 8万6000円 | 7万8000円 | 6万6000円 |
800万円 | 12万9000円 | 12万9000円 | 12万円 | 10万7000円 | 12万円 | 11万円 | 8万5000円 |
900万円 | 15万1000円 | 15万1000円 | 14万1000円 | 12万8000円 | 14万1000円 | 13万2000円 | 11万9000円 |
1000万円 | 17万6000円 | 17万6000円 | 16万6000円 | 15万3000円 | 16万6000円 | 15万7000円 | 14万4000円 |
総務省「全額控除されるふるさと納税額(年間上限)の目安」より抜粋
*1 中学生以下の子供は、控除額に影響がないため、計算に入れる必要はありません。
*2 高校生の子供が一人いると想定した場合の金額です。大学生一人になると金額が変わります。
*3 高校生+大学生の二人がいると想定した金額です。
寄附できる金額については、収入や家族構成で違い、他の控除(住宅ローン控除、医療費控除など)があると更に変わります。
掲載の早見表はあくまで目安とし、実際にふるさと納税をおこなう時は、総務省やふるさと納税サイトのシュミレーターを利用して、より近い金額を出すようにしてくださいね。
寄附金控除額の計算シミュレーション(エクセルのシート)・・・総務省ふるさと納税HPより
楽天ふるさと納税
ふるさと納税 寄附は4つのステップです
実際のやり方は以下の4ステップになります。
寄附のやり方4ステップ
1.上限金額の目安になる金額を出す
2.ふるさと納税サイトを選ぶ
3.寄附したい自治体、返礼品を選ぶ
4.返礼品、寄附金額を決めて申し込む
ひとつずつ説明しますね。
1.上限金額の目安になる金額を出す
シュミレーターを使って、上限金額(目安)を算出します。
上限金額の詳細は翌年にならないと分からないので、まずシュミレーターでだいたいの金額を算出して、上限を超えてしまわないように計画を立てましょう
上限金額を超えてしまうと、超えた分+2000円が自己負担になります。
返礼品をもらえても、お得感はグッと減ってしまうので、要注意です。
2.ふるさと納税サイトを選ぶ
納税サイトはそれぞれに特徴があります。
代表的な納税サイト
ふるさとチョイス 取り扱いの自治体が多く、返礼品の数も圧倒的に多い
楽天ふるさと納税
他にも、ふるぽ、auPAYふるさと納税などなど
使っているクレジットカードやポイントプログラムでポイント還元があるなど、自分の環境に応じてサイトを選ぶといいと思います。
我が家は楽天カードを使っていて、寄附の時のポイントも大きいので、楽天ふるさと納税
\ 楽天ふるさと納税の記事は、こちらからどうぞ! /
3.寄附したい自治体、返礼品を選ぶ
出典:総務省 ふるさと納税ポータルサイト 「熊本地震からの復旧・復興に向けて」より
寄附については、応援したい自治体や、欲しい返礼品がある自治体を選びます。
食べたいものがあるところから選ぶ、災害の被災地など応援したい自治体を選ぶなど、人それぞれ選ぶポイントがあると思います。
家族みんなで、それぞれの希望を出し合うのも楽しいかも知れません。
4.返礼品、寄附金額を決めて申し込む
返礼品、寄附金額を決めて申し込みます。
この段階は、ネットショッピングと同じような要領です。
ただ、この時に注意する点は、寄附の申込者=納税している人にしておくことです。
例えば会社員のご主人が寄附をしたいのに、奥様が自分のアカウントを使って申し込んでしまった場合、ご主人は税額控除の申請をできなくなるので要注意です。
あと、納税ワンストップ特例制度を使いたい時は、忘れずにその項目も選んで下さい。
納税ワンストップ特例制度とは
納税ワンストップ特例制度って何?
条件を満たした人が申請書を出すことで、確定申告が不要になる制度です。
ワンストップ特例が使える条件は次の3つ
- 他に確定申告する必要がない
- 寄附先の自治体が5か所以下
- 寄附したすべての自治体に申請書を出している。(翌年1月10日必着)
寄附したあとに
返礼品と寄附した金額の証明の書類、それと希望した場合はワンストップ特例申請書が届きます。
返礼品と書類関係は、別々に送られてくるケースがほとんどです。
この書類関係は、重要なのできちんと保管しておきましょう。
ワンストップ特例申請
寄附金額の証明書と一緒に送られて来ますので、見本に従い作成して送付してください。
必要なもの
- ワンストップ特例申請書
- 本人確認書類
- マイナンバー確認書類
ワンストップ特例申請を使う場合で、寄附の時期が離れる時は、その都度に手続きしておく方が安心です。
確定申告が不要になるワンストップ特例申請ですが、気をつける点もあります。
寄附した全部の自治体に申請書を提出する必要があるので、一つでも忘れると確定申告をしないといけなくなります。
ワンストップの申請書には、ある程度(住所や名前など)記載されていることが多いです。難しい書類でもないので記入例を見ながらやればすぐにできますが、添付するコピー(運転免許証とかマイナンバーカード)を、切ったり貼ったりするのが意外と面倒です。
自治体が4カ所、5カ所になるのだったら、確定申告の方が楽だと思います。
確定申告を忘れずに!
ワンストップ特例申請を使わなかった方は、確定申告を行う必要があります。
確定申告の期限は、寄附をした翌年の3月15日です。忘れずに期限までに手続きを終わらせましょう。
具体的な入力については、国税局のホームページ「国税庁の確定申告特集」に詳しく解説されています。また便利なツールも掲載されていますので、ぜひご利用ください。
確定申告に必要な書類は、全国の税務署にありますが、上記のホームページ上で申請書類を作成し、そのまま申告することもできます。
作成の途中で入力の状態を保存することもできるので、まとまった時間がなくても大丈夫です。
やってみると意外と簡単ですし、書類を揃えて送ったり、税務署へ出向いたりしなくていいので、ネットでの申請がオススメです。
そうそう、肝心の税金控除ですが、確定申告の場合とワンストップ特例の場合でちょっと違います。(金額は変わらないので安心してください。)
確定申告をした場合
所得税の還付+翌年度の住民税の減額という形になります。
所得税の方は、確定申告の1か月~1か月半後に支払われます。
住民税の方は、還付ではなく、翌年度の住民税が減税される(少なく徴収される)形です。
そのため、今ひとつ実感がないなと思ってしまうのですが、家計から出ていくお金が少なくなるのなら、やっぱりお得なんですよね。
ワンストップ特例で申請した場合
控除額全額が、翌年度の住民税の減額という形で控除されます。
お金が入ってくる形ではないので、ホントに得したのかなぁと不安になるかも知れませんが大丈夫です!
会社員の場合でしたら、毎年6月頃に住民税決定通知書というものをもらえますので、そちらで確認できます。
住民税決定通知書の「適用」欄に、寄附金税額控除額 〇〇〇〇〇円 と記載されています。
【追記】ふるさと納税(寄附金控除)の申告手続の簡素化について
令和3年(2021年)分の確定申告から、ふるさと納税(寄附金控除)の申告手続が簡素化されるそうです。
今までの申告手続きは、下記の2通りでした。
1.自治体が発行する「寄附金受領証明書」(紙)+本人確認書類(コピー)を添付し、確定申告
2.ワンストップ特例制度を使っての申請(郵送)
「寄附金受領証明書」(紙)+「納税ワンストップ特例申請書」(紙)+本人確認書類(コピー)
令和3年分の確定申告から(2022年2月~3月におこなう確定申告から)
3. 特定事業者(*1)が発行する「寄附金控除に関する証明書」(電子データ)を「寄附金受領証明書」(紙)の代わりに添付し、オンラインで確定申告(*2)をおこなう というやり方もできるようになります。
*1 特定事業者に指定されているのは、下記の7つのポータルサイトになります。(2021年2月19日現在)
- ふるなび
- さとふる
- 楽天ふるさと納税
- ふるさとチョイス
- ふるさとパレット
- ふるさとプレミアム
- ふるさとぷらす
詳しくはこちら(国税局ホームページ)をご覧ください。
*2 オンラインで確定申告をおこなうには、e-Taxを利用します。
新しいやり方(3)のメリット
自治体からの紙の書類がなくなり、すべてオンラインで完結するので、管理が楽になる
令和3年分の確定申告からおこなわれる新しいやりかた(3)については、楽天市場の楽天ふるさと納税コーナーに、分かりやすい流れが掲載されていますので、こちら
まとめ
簡単にまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?
ふるさと納税のサイトをのぞいてみると、多種多様な返礼品の数々に驚かれると思います。
納税・申請書・確定申告などの硬い言葉に躊躇してしまいがちですが、やってみれば意外と簡単です。
おいしいものは食べられるし、寄附した地域の応援にもなるので、少しでも興味がある方はぜひトライしてみてください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
\ 楽天ふるさと納税で小田原市に寄附をしました! /