ミニマリストブロガーの筆子さんの本を読みました。「1週間で8割捨てる技術」。
2016年に発売された本です。タイトルを初めて見た時「それ絶対無理!」と思い、私の中で読む候補から即座に消えた本でした。
それが、今になって、なんとなく流れで読むことになったのですが・・・読み終わって、納得している自分がいます。
自分の片づけや断捨離が頓挫する理由が分かりました。
部屋を片付けるやる気スイッチも入りましたよ。( `ー´)ノ
本で紹介されていること
筆者はミニマリストブロガーの筆子さん。
60代、カナダ暮らしの主婦の方で、筆子ジャーナルというブログの運営をされています。
この本には、筆子さんが、試行錯誤しながらも上手にモノを捨てられるようになった人生の遍歴と、実践編としての具体的なやり方「捨てる技術」が書かれています。
ミニマリストというと、「合理的な人」、「判断が早い人」、「お金を使わない人」といった感じのイメージ。
本のタイトルからも、「迷わず、効率的に捨てる」という印象を受けていました。
ところが、最初に登場する若い頃の筆子さんは、全然違います。
”20代の頃、洋服をたくさん所有して、たんすの肥やしにしていた”とか、”30代、出産がきっかけで、モノが一つ一つ増えていった”とか、時折「捨てるプロジェクト」を行いながらも、リバウンドを繰り返していたそうです。
そんな数々の失敗遍歴は、私の失敗ととても似通った点も多く、筆子さんをとても身近に感じられました。
失敗を重ねながらも、どうして上手く捨てられないのか?筆子さんは、心理的に分析をします。
・上手にモノを捨てるには、自分の心と折り合いをつけていくことが何より大切
・野望ガラクタ(なりたい自分になれると思って買ったモノ)は捨てにくい
・人は変化を恐れてしまう
書き出すと、刺さる言葉がどんどん出てきます。
心当たりがありすぎです。
野望ガラクタ、私もたくさん持っています。
特にフィットネス系。買う時は、それを使って頑張って痩せるぞと思ったはずなのですが、結局続かないことばかり。
野望ガラクタと言うネーミングも、グサッときました。
もう言い訳するのをやめて、捨てる決断をしようと思います。
捨てられない人が言いがちな「言い訳ベスト4」も大いにうなずきながら読みました。
いつか使うかもしれない
人からもらったモノだから
思い出の品だから
これ買ったとき高かったから
断捨離本を何冊も読んで、今の自分は昔よりは捨てられるようにはなったと思うのですが、片付けようとすると、やっぱりこの言い訳が顔を出してきます。
そんな言い訳に対しての筆子さんの考え方が、とても参考になりました。
心との折り合いもつけられそうな気がします。
それから、モノを捨てるメリットについても語られています。
それは、「決断疲れ」から解放されるということ。
人は、毎日たくさんの小さな決断を行っていますが、モノが多ければ決断も増えてしまいますよね?
モノを減らせば、そのモノに関わる決断も減ります。
本を読みながら、捨てる決心ができそうな気がしてきました。
それからこの本のキモになっているパレートの法則が、第1章の最後の方で出てきます。
パレ―トの法則は、「物事の結果の8割は2割の原因から生じる」と考える経験の法則です。
例えば、所持している服の中でも、良く着るのは2割ほど。
気に入っている、着やすい、合わせやすい一部の服のローテーションで成り立っているのでは?と。
持っている洋服のことは、確かにそうかも知れないと思いました。
「他のモノについては、8割も不要だとはちょっと思えない」というのが正直な気持ちですが、それでも本を読む前よりは捨てる決断ができそうです。
第2章以降、捨てるためのウォーミングアップ→「1週間で8割捨てる」(プラン)へと話は続いてきます。
ウォーミングアップでは、捨てるのが簡単なモノから捨てていくなど、経験値を高めるためのやり方が書いてあります。
入門編のような感じですね。
この章に書いてあったいくつかの分析に、とても印象に残ったものがありました。
それは、私の片づけが頓挫する理由かもと思った話です。(後述します)
ウォーミングアップに続いては、メインテーマの「1週間で8割捨てる」プラン。具体的な実践について書かれています。
1週間毎日片づける目的
- 捨てることの習慣づけ
- 視覚的な達成感を得られる
- 自分でもできたという自信が得られる
- 捨てる経験値を高める
モノをため込んでいる場所を、集中的に1週間毎日片づける → 1週間の片づけを呼び水にして、家全体をきれいにしていく。
この1週間で、捨てる習慣をつけて経験値を高めていき、最終的に家の中にあるガラクタ(これが8割)を一掃するというプランなんですね。
プランの中身
どこを片付けるか(プライムゾーン)
具体的なやり方(1セッション15分を、5~8セッション行うなど)
捨てる判断基準
押し入れなら押し入れ、台所なら台所、それぞれのアイテムについての捨てる判断基準が示されています。
納得できる提言が多く、その基準を持って捨てていけばいいんだと、道筋がつきました。
私の片づけが頓挫する理由
この本を読んでいて、「これが私の片づけが頓挫する理由?」と思い当たる話がありました。
「ときめき」で捨てられない理由
触覚にはパワーがあり、触っているうちに感情的なつながりを感じる → 片付けるために触っているのに、モノの対して執着が出てしまう。
不用品をお金に換える
売ろうとすると「捨てること」に集中できない
迷ったら捨てる!
迷って捨てないでいると、また後で判断しないといけなくなる
特に今、親の家をちょくちょく片付けに行っていますが、「タンスや押し入れを開けて、迷ったら残して」をやってしまっています。
またしばらくしてから、「開けて・・・」と、無駄な行動をしていました。
フリマに出したり迷って残したりすることは、今後もあるでしょうが、「モノに執着しないように」「判断を先送りにしないように」を肝に銘じて、今までよりもっと思い切って捨てるようにします。
「1週間で8割捨てる技術」を読んで腑に落ちたこと
「1週間で8割捨てる技術」を読まなかった理由
読まなかったのは、シンプルに「このタイトルは、あり得ない」と思ったから。
「1週間で」が無理!
片付けに専念する1週間を作るって、かなり難しいよ?
「8割捨てる」が無理!!
今、家の中にあるもので本当に必要なのは2割で、8割は捨てても大丈夫なものということ??
いやいやいや。そんな訳はない。。
このタイトルにダメ出しをして、少しでも内容を読んでみることなく、読む候補からはずしていました。
じゃあ、どうしてこの本を読むことになったの?
筆子さんのブログを知って、筆子さんが書いた「それって、必要?」を読んだことがきっかけです。
「それって、必要?」は、今は読み放題対象外になっていますが、KindleUnlimited で読みました。(「1週間で8割捨てる技術」は対象になっています)
→→ kindleunlimited読み放題 が気になるかたは、こちらへどうぞ!
タイトルに惹かれて読んだのですが、「それって、必要?」も気づきがあっておもしろい本でした。
筆子さんの著書の2作目が「それって、必要?」で、1作目が「1週間で8割捨てる技術」になります。
「1週間で8割捨てる技術」は、逆にタイトルに抵抗感があったのですが、1冊読み終わった流れで読み始めてみました。
読後の感想は、内容には納得できる部分がたくさんある、学びがあったということ。
実際に読んでみて、今までで一番片付けをやる気になった本でした。
ただ、老婆心ながら・・・タイトルで損してない?と思ってしまいます。
「1週間で8割捨てる技術」を読んで腑に落ちたこと
昔よりも消費財の値段が下がり、簡単にたくさんのモノが買える時代になったこと
日本にはありあらゆるニーズに対応した、便利な商品が多数あり、買い物自体も便利
モノを買えば、今よりもっと楽しくなれる、生活が良くなると思う心理
このような時代、環境、メンタルの中で、モノを増やさないようにしようとするのは至難の業です。
でも、筆子さんは、ミニマリストの見地から、捨てる技術とモノを増やさない考え方を提示してくれました。
そこまではできないなぁと思う箇所もありますが、まずはやってみようと思っています。
■読後の感想
ミニマリストとは、最小限のもので最大限に生きようとしている人
人は変化を嫌うが、行動を変えるためには、思考を変えないといけない
捨て方にこだわらない。片付けの目標は「モノを減らすこと」
筆子さんの「1週間で8割捨てる」には、たくさんの「捨てる技術」がつまっています。
私が腑に落ちたと思ったことは、もっともっとあるのですが、書くと本の要約になってしまいそうなので、この辺でやめておきます。
もうすぐ春。
進学や就職で、ライフスタイルが変わることが多い季節です。
モノを減らすのにも、とてもいい機会だと思います。
片付けに悩んでいる人は、ぜひ読んでみてください。オススメです☆
■今回ご紹介した筆子さんの本とブログ
筆子さんのブログ 筆子ジャーナル
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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